実践2:プランクトンを観察するのは2回目の生徒を対象にした実践

着目点:
(1):正式な図鑑と、試作版の図鑑「滋賀のプランクトン」を生徒はどのように使い分けるか。
(2):電子図鑑がプロジェクターを使っての説明に適しているか。

1:実施期日  2003年12月8日(月)
2:実施クラス 1年2組(第5限 50分)
3:授業(単元名) 理科総合B 「生物と環境:水界の生態系」
  実習名     ープランクトン観察実習2 ミジンコを見分けようー

4:実習の目的
 (1) ミジンコと呼ばれる生き物の中にも、多くの種類がいることに気がつく。
 (2) ミジンコを例に、詳しい分類の基本を身につける。今回観察した試水には以下の3種類のミジンコが
    存在するが、それらを属レベルまで見分ける。
    キレオネコゼミジンコ (ネコゼミジンコ属 Genus Ceriodaphnia)
    マギレミジンコ (ミジンコ属 Genus Daphnia)
    ゾウミジンコ  (ゾウミジンコ属 Genus Bosmina)

5:分類の為に利用する資料
 (1) 日本淡水プランクトン図鑑 (保育社)『4人に1册』
 (2) 試作版の図鑑「滋賀のプランクトン:ミジンコのなかま」のpdfファイルを印刷して綴じた冊子。

6:授業中の様子

プロジェクターで投影している様子
各プランクトンの位置付けをした後、今回着目するミジンコを説明

7:実践より分かったこと
 なお、この授業では「自分の力で検索するように」と指示をだし、種名を教えることはしなかった。
(1) 生徒の多くは正式な図鑑よりも、pdfを印刷した冊子をもとに分類を行なった。
(2) 3種類の属についての正解率は次のようであった。
   全く正しい属を指摘できなかった者  4名 (11%)
   1つの属を正しく指摘できた者   20名 (53%)
   2つの属を正しく指摘できた者   10名 (26%)
   3つの属全てを正しく指摘できた者  4名 (11%)
   約4割の生徒が、3種類の内2種類以上を自分の力だけで検索できたことは、評価しても良いと考える。


8:生徒の感想
     

<代表的な意見>

『正式な図鑑について』

『pdfを印刷した冊子について』
*難しい
*文字ばかりでわかりにくい
*専門用語が多すぎる
*詳しいが探しにくい
*量が多い、厚すぎる
*調べ方がわかりにくい
*分け方が載っていてわかりやすかった。
*説明が簡潔でわかりやすい
*カラーであれば、もっと良かった
*印刷が悪い。
 (わかりやすい写真がほしい)
*図がもっと大きい方が良い

 観察後、生徒に書かせた感想からは、
 正式な図鑑については、『難しく、量が多くて、どのように使って良いかわからない』
 pdf印刷冊子については、『わかりやすいが、写真が不明瞭(印刷が悪い)』
 という指摘がされた。 

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